人と妖怪とその他有象無象が平穏に暮らす幻想郷。
そこにはひとつの脅威があった。

――大怪鬼スイカ。

それは全長100mを超える巨大な鬼の自然災害

その巨体にはいかなる近代兵器及び弾幕も意味を成さず、
対策は逃げること以外になかった。

スイカだからしょうがないと、
幻想郷の住民達は諦めてかけていたのだが・・・

ここ十数年、スイカの出現する周期が短くなり、
その被害は自然災害として目をつぶれる程度では済まなくなってきた。
―そこで、有志による対大怪鬼スイカ対策軍「幻想郷防衛軍」が結成されたのである。

しかし、大怪鬼スイカは手強かった。
幻想郷防衛軍は、総力を挙げて交戦したが、
軍とは名ばかりの寄せ集め集団でしかなかった結成直後の幻想郷防衛軍は、
―――歯牙にもかけられず敗北した。


「寄せ集め集団とは言え、大敗したままでは終われない…」
そう考えた幻想郷防衛軍最高司令官――シキ元帥は、
幻想郷でも最高の頭脳を持った3名の博士を集め、
スイカの使用したスペルカードを研究、
そのテクノロジーを解明、応用し
実に5年の歳月をかけて、一体のロボットを建造した。

その名は、『MS_01 メカスイカ』

神々しいまでに輝くその機体には
オリジナルであるスイカに勝るとも劣らぬ巨体、パワー、
あらゆるスペルカードを応用して組み込まれた技の数々。
その火力は、まさに幻想郷防衛軍の
…いや幻想郷に住む者達全てにとっての希望の結晶であった。
(例え、その操縦が誰にもこなせないほど困難なものであっても。)

そして大怪鬼スイカは再び幻想郷の大地に現われたのである。
まるでライバルの完成を待っていたかのように。

出動命令は下された。

巨大な生物と兵器による今世紀最大(サイズ)の戦いが
まさに今、始まろうとしていた―――。


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